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妄想実現SMクラブ 「Five Hours」
第3章 覚悟できない女
中央にソファー2脚。L字型に置かれていた。大きめのガラステーブルもあった。外壁はここもコンクリートむき出しだった。ドア近くには内線用の電話もあった。天井は格子状の鉄が張り巡らされ、その奥は配線やパイプ類が丸見えだった。広さは私の家のリビング2つ分くらいだった。トイレらしき扉も確認できた。床は黒の絨毯が敷かれていて、フカフカで高価な物だとすぐに分かる。テーブルの向こう側に大きなスーツケースがあり、私はその中身が気になってしまう。

ジュンさんが戻ってきた。私が座る別のソファーに腰を下ろした。
「はい、どうぞ」と私に水を手渡してくる。その間にも彼の観察する視線を感じていた。

「恐れ入ります。では頂きます」
水を飲んでいる間も、ジュンさんの視線を感じていた。

「真琴さん、綺麗ですね。ショートヘアーが似合いますね」

「そんな…ご冗談を」と水を一気に飲みこみそうになっていた。
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