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第5章 翻弄される心と体

彼はルールを守り、破らなかった。私の弱点を発見して刺激をくれた。こんな私の恥ずかしい妄想に、今も付き合ってくれている。

私…信じていいんだよね…ジュンさん…
届くと信じて心で念じた。
そして、ゆっくりと口を開けた…。

｢あぐぅ…｣

初めての経験だった。時代劇でよく見ていた猿ぐつわをされていた。コブが私の口に当たり、口が広げられ、押し込まれるようにゆっくりと、大きなコブが入ってきた。私の体は反射的にコブを取り出したい、と指令を出して腕を動かそうとする。動くはずもなく、縄が1度だけ軋む音を発しただけだった。

手拭はうなじのあたりで、きつく結ばれ、頬が押しつぶされた。とうとう手拭でコブを咬まされる猿轡をされてしまった。口が少し開いたまま、閉じることができなかった。口内で猿轡のコブに当たって返ってくる、私の息はものすごく熱かった。