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愛欲と追憶の日々
第8章 嫉妬
私は促されるままに、ベッドの近くにあるテーブルの横に腰かけた。
そこにはソファーは置いていない。
何故か、ソファーはベッドから離れた窓際に置かれていたのだ。
物珍しい感じで私はタカシの部屋の中を眺めていた。
「何、飲む?」
「え?」
タカシが飲み物を出してくれる様だった。
「俺は、酒飲むけど、お前も飲まないか?」
「え?私は車だから飲めないわ…」
「そうか、冷てぇな、仕方ないか、缶コーヒーでも飲めよ…」
そう言われて缶コーヒーを手渡された。
その缶コーヒーはとても冷たかった。
缶コーヒーの蓋を開けて飲み始めた時だった。
「こっちのベッドの横に来いよ…」
「え?ベッドに行くの?」
「嫌かよ?」
「べ、別に嫌じゃないわよ…」
私は、タカシが座っているベッドの横に腰かけて座った。
すると、私の肩を抱き寄せてくる。
「お前さ、俺がいるのに何で男を家に呼ぶんだよ?」
「え?彼は前の夫よ…」
「え?今でも家に呼ぶのかよ?」
「ええ、たまに来るわ…」