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第1章 5度目のリピーター客

「彼女ができた…？」

その問いにジュンは戸惑いながらも、少し微笑んで、「はい…」と答えていた。

優季も微笑んでいるつもりだったが、期待が息と共に吐き出され、肩に失望という重しが乗る。自棄の心が彼女の口を動かした。

「それはよかったね…じゃあ今夜は特別にOKしようかな…」

彼女は表情を隠すため、頬をジュンの胸に当てた。彼の心音が聞こえてくるほど近付いた。

「しばらく麻縄で縛られていないの…優しくしてね…」

「縛り方を教えてもらっていいですか…？優季さんに縛られて力加減は分かるんですけど…縛り方が分からなくて…」

小さな声で話す彼を見つめ、優季は「うん、いいよ…」と笑顔で伝えた。