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月の裏で会いましょう-revised-
第9章 幽霊
「母さんに咲良を会わせたい」
次の休日、そう昴に言われた私は慣れないワンピースに袖を通し、小さな鏡を覗き込んで何度も髪を直していた。
結婚して身を固めるにはまだ早い年齢の昴から、付き合い始めて早々にこのような申し出をされたことに、正直動揺した。真意を尋ねれば、「彼女ができたら会わせてほしい、と前から言っわれているから」と昴は答えた。
「お母さんから付き合っていいって言ってもらえるかな。私昴より年上だし、それに体が」
私は言って、倉庫の部屋の中を行ったり来たりした。
次の休日、そう昴に言われた私は慣れないワンピースに袖を通し、小さな鏡を覗き込んで何度も髪を直していた。
結婚して身を固めるにはまだ早い年齢の昴から、付き合い始めて早々にこのような申し出をされたことに、正直動揺した。真意を尋ねれば、「彼女ができたら会わせてほしい、と前から言っわれているから」と昴は答えた。
「お母さんから付き合っていいって言ってもらえるかな。私昴より年上だし、それに体が」
私は言って、倉庫の部屋の中を行ったり来たりした。