この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
月の裏で会いましょう-revised-
第19章 目覚め
「どうして」
「無理に今思い出そうとする必要はないよ。とにかく、助かっただけで、ひとまず喜ばなくちゃ。本当によかった」
心底ほっとしたと言う様子で言ったその顔を見て、直感した。
「助けてくれたのは、お兄さん?」
「ああ」
「ありがとうございました。私はお兄さんといて、川に落ちたんですね」
その状況を思い描こうとするけど、どんな川だったのかも思い出せない。
「あとは、咲良の父親・・・といっても実の父親、それと、父親の違う弟もいたよ、ちなみに俺は戸籍上兄だけど咲良とは血が繋がっていない」
「無理に今思い出そうとする必要はないよ。とにかく、助かっただけで、ひとまず喜ばなくちゃ。本当によかった」
心底ほっとしたと言う様子で言ったその顔を見て、直感した。
「助けてくれたのは、お兄さん?」
「ああ」
「ありがとうございました。私はお兄さんといて、川に落ちたんですね」
その状況を思い描こうとするけど、どんな川だったのかも思い出せない。
「あとは、咲良の父親・・・といっても実の父親、それと、父親の違う弟もいたよ、ちなみに俺は戸籍上兄だけど咲良とは血が繋がっていない」