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月の裏で会いましょう-revised-
第20章 月の裏側へ(1)
翌日、陸翔が独り暮らし先から家にやってきた。

「咲良、体調はどうだ」

陸翔が部屋を訪ねてくると、私は思わず身を固くした。

陸翔の表情には、なにか不安な翳りがあった。

「…なにか思い出したのか」

陸翔の顔が、緊張でひきつった。以前私たちの間で起きた出来事を思い出されるのを、恐れているのだろうか。

私は慌ててかぶりを振ったけど、目の色に脅えが浮かんでしまっているのを自分自身抑えることができなかった。

「思い出したんだな」
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