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一夜限りでは終わりたくない
第2章 曖昧な関係

彼女が男だと分かり、私は慌てて体を腕で隠した。

「私を騙しましたね…わざと裸にして楽しんでいたのですね!」

すると彼は私の両手首を掴んで妖しい微笑みを浮かべた。
この男は女性でもかなり美しいが、こうしてみると男性としてもかなり整った美しい顔をしている。

「俺は、牧野 瑠偉(まきの るい)こう見えても結構名の知れたスタイリストなんだ。俺は触れるだけでサイズを測ることが出来る特技があってね。触れて弾力や質感も確認するので、その女性の美しさを最大限に引き出すことを得意としている。」

「では、なぜ私のサイズを測る必要があるのですか?」

牧野は呆れたように両手を広げた。

「奈々ちゃんは本当に何も聞いて無いの?翔也は俺に奈々ちゃんの服をいろいろ揃えて欲しいと頼んできたんだ…服以外でも靴やバックも全部そろえるように言われている。翔也が女性へのプレゼントなんて驚いたけど、君は何か訳アリといったところなんだね。」

牧野の言葉を聞いて驚いた。
確かに着のみ着のままで部屋を飛び出してから、服の替えが無く困っていたところだ。
今日あたり一度取りに帰る必要があると思っていたのだ。
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