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12歳年下の彼とGWする話
第3章 2024年4月30日~5月2日

私のその期待は…ある意味
叶った部分もあったけど、
ある意味…裏切られてしまって居て。

『すいません、水嶋運送です。
いつもお世話になっております。
お荷物の方をお届けに上がらせて頂きました。
こちらでお預りするお荷物があると、
ご連絡を頂いておりますので、お預りを致します』

この…丁寧な口調…と…
穏やかそうな笑顔の持ち主は…。
水嶋さんは水嶋さんでも…
來翔さんではなくて有翔さんの方で。

「すいません…ありがとうございます。
受け取りの分はこちらに
適当に置いて頂いて…、
お持ちになって頂く方は…
ここに纏めてある分なのですが…」

『(どうも…お久しぶり…、
この前は…大変だったんでしょう?)』

そう彼が私にだけ聞こえる声で言って来て。

こっちから聞く前に
彼の方から…そう言われて。
預かりの伝票の端に何かを走り書きした
付箋を有翔が貼り付けて来て。

どうやらそれは…LINEのIDの様で…。

これは…話を聞きたければ…
LINEをして来いと言う意味…なんだろうけど。

有翔さんと…LINEを…やり取りするのは
彼は…どうなんだろうと言うと…
彼も知ってる相手ではあるけど…。
でもそれを言われると、彼は彼で
エビちゃんこと蛯名葵ちゃんとも
LINEのやり取りを同じ部署じゃないのに
してるから…一緒と言えば…一緒なのか??

紫苑さんの事は…彼には
色々と聞きにくいし…彼のお母さんの
亜希子さんが知ってる話も
全部が全部でも…無さそうだよなぁって。

と……LINEのお友達登録をして、
有翔にLINEを送ると、
会社から近いあるお店を指定されて
ランチにここでと言う事の様だった。

大通りに面しては居ないけど
昔から地元の人に愛されている
大衆中華のお店で、
ここの座席は半個室の掘りごたつ席になって居る。

早い、安い、美味いの代名詞みたいなところで
多分…うちの職場の人もこの
太平楼にランチに来てそうだな…と
そんな風に思いながらも…店に入ると。
先に有翔さんは来ていたみたいで、
半個室の場所をLINEで教えて貰って
その降りているレースカーテンの向こうに
巴が声を掛けると中から『入って』と声が返って来た。


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