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略奪者 人妻連続強姦殺人鬼
第10章 犠牲者5 中田 加奈 28歳
その日は平日だが、天気の良い日だった。
11月半ばの果樹園にはリンゴ狩りを
楽しむカップルや家族連れが、
多くはないが、数軒出入りしていた。

果樹園の駐車場の物陰に身を潜め、
客たちを観察していた男は、
ある家族連れに目を付けた。
それは幼稚園児の娘を連れた、
30代くらいの夫婦だ。

黒いワンボックスカーから降りたち、
娘の手をひいて歩く奥さんを見て、
男はため息をついた。
ベージュのセーターを押し上げる
乳房がとても大きく、
Eカップ位はありそうな膨らみが、
歩くたびに揺れる。
スカートは母親らしくロングだが、
むっちりとした腰回りがたくましい。

男の劣情をそそる、
雰囲気を持つ女だった。

「あの乳房を
 好きなように凌辱したい」

男はリンゴ狩りを終えて、
家族連れが戻って来るのを
息を殺して待った。

4時30分となり、
後30分で閉園という時間に
家族連れは戻ってきた。
駐車場に残っている車は、
家族連れのワンボックスカーだけだ。
後部座席に娘を抱いた奥さんが乗り込み、
旦那がエンジンを掛けた時点で、
男は旦那に声を掛けた。

「すみません。お忘れ物ではないですか」
「ああ、何ですか」

そう言って窓を開けた旦那に、
男はスタンガンを押し当てた。

「痛たたたたた」
「あなた、どうしたの。えつ、何ですか」

予想通りドアロックはされていなかった。
オートロックのせいで、最近の若い奴は、
乗車後にロックする習慣がないのだ。
ドアを開けた男は、
痛がる旦那にスタンガンを更に押し当て、
助手席へと追いやると、
2本の手錠を使い、
天井枠の手すりに左手を
シートのヘッドレストに右手を拘束した。

「家族全員で無事に帰りたかったら、
 大人しくしていろ。
 とりあえず車が必要なんだ。」

男はそう言うと、言葉を失っている
家族を無視して車を発車させた。
男はこの奥さんを例のキャンプ場に
連れ込むつもりだった。
あそこなら、
この乳房を存分の弄んだうえで、
縊り殺すことができる。
しかし、その前に、
こなすべき儀式があった。
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