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淫夢売ります
第13章 絡まる糸:さらけ出す私
☆☆☆
時間は午後8時を回ったばかりだ。夜の街。行き交う人はまだまだ多い。
家路を急ぐサラリーマンやOL、飲み会をはしごしようとしている大学生くらいの若者の集団、予備校帰りの制服姿の学生等・・・。
私は、先程着替えさせられた際どい格好で桜井と腕を組んで歩いている。
別に、好きでそうしている訳ではない。あまりの恥ずかしい格好に、ひとりで堂々とはとてもじゃないけど歩けないのだ。
自然、桜井を頼るように、その腕にしがみついてしまう。

「そんなにしがみつかないでくださいよ・・・。泉さんのようにきれいな人に迫られると、私だって男なので、ドキドキしちゃいます。」

いけしゃあしゃあと言ってのける。もちろん本気ではないだろう。
でも、悔しいが、今の私は顔をできるだけ伏せて、桜井の腕にしがみつくしか歩きようがない。

「みんな、泉さんのことを見ていますね。すっごくきれいだから・・・」
そして、スマホを取り出して、「だいぶ、ドキドキされていますね。」と。

実際、ドキドキどころの騒ぎではなかった。
少し歩くと見えてしまいそうなお尻や恥毛に意識がいってしまう。偶に、私を見てひゅーっと口笛を鳴らす輩もいる。そんな刺激一つ一つにビクビクと身体が反応してしまっている。

桜井に言われなくても、身体の芯がほてりっぱなしなのは分かっている。

恥ずかしくて、体が熱くて、気が狂いそうだ。

「ね?泉さん、あそこの公園にいきましょう」
桜井が、私の手をひく。少し表通りから外れたところまできている、やや大きな公園があった。
公園といっても子供向けの遊具があるようなところではなく、木立が茂る、自然を重視した作りのものだ。
白銀の街灯が夜の公園をところどころ照らし出す。

「見てみて下さい。この時間だとさすがに人通りもまばらですね」
確かに、周囲に人はいない。ほっとして、少し腕の力が緩んだ。

「ちょっと、チャレンジしましょうか?
 スカート、あげて、お尻出してみませんか?」
すっと、《首輪》をなぜながら桜井が言う。

言われて、どきどきしてしまう。興奮が抑えられない。
きっと、「いや」と言っても、無駄だろう・・・。

私はうつむいてスカートに手をかける。
桜井がすっと私から離れる。
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