この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淫夢売ります
第5章 くちなしの恋:もしも私が…
私は手早く着替えると、一階に降りる。
父と母、そして、妹がすでに食卓についていた。

「おにいちゃん遅いよ」
妹の夕布が私に文句をいう。いつもなら「お姉ちゃん」と言うところだ。やはりこの夢の中では私は「最初から男」ということになっているようだ。

「レン、早く席につきなさい」
私の名前は「さざなみ」と書いて「レン」と読む。そのまま男子でもいける名前で良かった。
「はーい」
内心では慣れない自分にドキドキもしていたが、何食わぬ顔で席についた。

こうして、夢の中で私の欲望が本格的に動き出した。

☆☆☆
中学生まで私は、女性である事を後悔したことなどなかった。
よく、胸が膨らみ始めると自分の体に嫌悪感を抱くことがある、などと言われているが、そんなこともなく、女性らしい体になり、いろいろなお洋服を着ることができるのは楽しみですらあった。

でも、高校に入って、それは一変する。
ちーちゃんの存在だ。
ちーちゃん、片岡千秋が私の前に現れた。

ちーちゃんとは高校1年で同じクラスになった。比較的大人しく、あまり人と関わらないようにしている文化系の私とは対照的で、誰とでも気さくに話し、活発で、運動全般をよくこなす体育会系の女の子だった。

面倒くさいといつもショートヘアでいるが、それがとても似合っていた。
正反対の私達だが、色々話が合うところもあった。例えば、好きなスイーツが一緒だったり、おなじアイドルの話ができたり。

私達はいつしか親友と言ってもいい関係になっていた。

私は文芸部に入ったが、彼女が選んだのは、女子サッカー部。身長はクラスの女子の中でも低めだったが、運動神経は抜群だったので、あっという間にレギュラーに抜擢された。
私はちーちゃんが出る試合は全部見にいった。

応援していると、ちーちゃんはたまに私の方に手を振ってくれる。

そんなちーちゃんだったので、女の子からの人気も絶大だった。たくさんのファンがいたのである。
でも、みんな、ちーちゃんをまるで男の子のようにして見ている。

違う・・・私は知っている。

ボーイッシュな中に、女性らしい柔らかな感性があること。
時折見せる、花が咲きこぼれるような笑み。
褒めると八重歯を見せて照れて見せる、あの可愛らしい表情。

私はちーちゃんに恋をしていた。
ファンではなく、友人ではなく、恋人になりたかった。
/203ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ