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12歳年下の彼と恋のキューピッドをする話
第5章 布引ハーブ園
同期の…子とかから
一緒に飲みに行こうと声を掛けられても。
その…、本性とも呼べる姿から
看護師…と言うか同職種は嫌だなって。
そんな風に…思う様になってた頃に
派遣社員で事務所に来たのが…森園美海さん…。
その…完璧なルックスと…、
看護師……さん達とは違って…
可憐で弱弱しい雰囲気がしていて。
相談に乗って欲しいと…あれこれと
相談に乗っている内に………
身の上話を…聞かされていて…。
こんな女性が困ってるんだったらと…
あれこれと…奢ったりしてる内に…。
看護師になってから…コツコツと
貯金していたお金を…のめり込むように
彼女に対して使って居て…。
その彼女…と言う人が…理解した頃には
僕の元には……残高の減った
貯金通帳だけが残った…。
僕が…美海さんに…現を抜かしてる時も
蛯名さんは…僕を心配してくれていて。
その時の僕は…美海さんを悪く言う
鬱陶しい人…みたいな…印象を
彼女に抱いていて、そんな風に
言われた事で…余計に彼女に
のめり込んで…現実が…見えなくなって…。
彼女から…妊娠したと告げられた時に
一気に…現実が全部見えてしまって
自分が騙されたんだって気が付いた…。
僕が…美海さんに…尽くしてる時も
現実を知って…落ち込んでた時も
付かず離れずの位置に居てくれて。
待ってると…ずっと…言ってくれていた…。
待ってる…と言うには
僕は彼女を待たせすぎてて。
彼女は…自分の妹と
同じ年齢だから…蛯名さんの事は
女性として認識してなくて…。
こんな僕を…ずっと…待っててくれる人なんて
蛯名さん位…しか居ないなって…、
そんな事に…気が付いた時に…
後ろめたい事しか…浮かんで来なくて…。
『凄いですよ…、小林サン!』
布引ハーブ園に向かう、ロープウエイからは
自分達の足元に広がる神戸の夜景がある。
『……こんな場所が…あったんだ…』
『小林サンは…来た事あるんですか?』
美海さんは…こういう場所に
興味がある人じゃなかったから…。
デートの場所はショッピングセンターとか
ユニバーサルスタジオジャパンとかだったな。
『来た事…無いけど……』
『今の時間も…素敵ですけどぉ
お昼間の時間も…素敵でしょうね?』