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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~
第6章 伍の巻
 強引に奪われた帝との口づけとは違い、優しく鳥の羽が軽くかすめるような口づけだった。
 鳥がついばむような口づけを幾度が重ねた後、次第に深まってゆく口づけを公子は素直に受け容れた。
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