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誰にも言えない!
第4章 自分に嘘をついて…
電車に乗っている間も
家に向かって歩いている間も
ずっとよしくんのことと先生のことを考えていた
もちろん、夕食の間も・・・
「・・・七海?」
「あ、ごめんお母さんなんだった?」
「ぼーっとしてて全然食べてないじゃない
食欲ない?」
私は料理に手を全くつけず考え込んでしまっていたようだった
「え?あ、全然大丈夫!
いただきます」
「ちゃんと食べなきゃだめよー
あ、そういえば最近勉強頑張ってるね七海」
「この間のテストのこと?」
お母さんはサラダを頬張りながら笑顔だ
「そうよ、あんなに苦手だった数学が今回は1番点数良かったじゃない」
「そうだったっけ・・」
“数学”
その言葉を聞くとなんだか切なくなる
「そーよ!七海が前言ってた先生のおかげね、きっと」
「そ、そうかな」
笑顔で嬉しそうなお母さんに
私は切ない気持ちを抑えて精一杯笑顔で答えた
「あ、そういえばさ!――・・・」
なんとか話を先生の事から逸らし
食事の間は先生のことを考えないようにした

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