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誰にも言えない!
第6章 内緒の関係
私はそれから
誰にも見つからないよう演習室を出て教室へ戻ると
珍しく文香が居た
「あー!七海!
一緒にかえろー!」
帰り支度をしながら文香が私に言う
「うん!
てか珍しいね、今日は彼氏じゃないの?」
ほとんど彼氏と一緒に帰っているから
何かあったのかと少し心配にさえなる
「今日は塾だからねー」
文香の元気よく言う様子に何も無いんだと安心する
私も帰り支度を済ませ
一緒に学校を出た
「文香、あのね・・」
私は他の下校している生徒に聞こえないよう
耳元で小さな声で週末先生の家へお邪魔することを話した
「え゛?!」
文香の大きなひっくり返った声に驚く
「あ、ごめんごめん
てかもうそれって‥‥」
にやにやしながら私を見る文香
文香はいつもそうだ
こういう話になると誰よりも楽しそうに話す
「“そういうこと”でしょ?
私だってわかってるよそれは…」
今日のあの雰囲気からすると
何かあることは明らかだ
「だけどそういうの初めてだし、
どうしたらいいか分かんなくて…」
「まずはお買い物ね…」
戸惑う私の肩をがしっと掴み
目をきらきらさせながら文香は言う
「お買い物?
え?お家に行くのに?」
文香の的外れのような提案にもう一度聞き返す
「当たり前じゃん!
あんた持ってんの?可愛いし・た・ぎ」
「…っ文香!」
私の耳元でそう言う文香の言葉に顔がかあっと熱くなった
(確かに、最近買ってないし…)
「ほーら持ってないんでしょ?
土曜日はお買い物ね!」
考えを見透かされたかの様に言われ
結局私達は土曜日に買い物に行くことになった

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