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処女(はじめての)浮気/お持ち帰りされた若妻
第2章 再会と予感


 (はぁ……また、恥ずかしいほど乱れてしまった)

 月曜日、退勤後の職場を出て駅へ向かう道すがら、ミキは小さくため息を吐いた。

 寝取らせの翌週は、決まってこうだ。
日曜日までは、まだ身体の奥に快感の余韻が残っている。
けれど月曜日――満員電車、慌ただしい職場、誰もが当たり前の顔をしている日常の中に戻ると、静かに罪悪感が胸に広がってくる。

 (もし誰かに知られたら……)

 人々の視線が、妙に気になる。
すれ違う誰もが自分の秘密を知っているような、そんな気がして足が重くなる。

 (やっぱり、ダメよね……あんな非常識な行為。でも――)

 男に抱かれるミキを興奮しながら見つめていたタツヤの顔。その嬉しそうな顔が脳裏に浮かぶ。
快楽と罪、常識と非常識、そして――愛する夫の欲望。
それらが胸の奥で絡み合い、ミキの心を迷わせかき乱す。
 (いや、もうやめよう……あんなこと。おかしいよ、やっぱり――)
 
 駅は夕方の帰宅ラッシュ。人波を縫うように改札口へ向かったその時、不意に横から声をかけられた。

「……あの、すみません。もしかして――」

振り向くと、スーツ姿の男が立っていた。
どこか見覚えのある、落ち着いた目元――。
(あっ……)ドキッとミキの胸が跳ねた。


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