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カクテルバー 『cross×』
第8章 ノンアルコール・カクテル♪
別れたアキの為にもこの店を成功させたい!


そんな思いが僕の原動力にプラスされた。


店の内装はヨーロッパの町並みに張り替えた。


忙しい毎日が僕にはありがたかった。


『cross×』
の洒落た看板が店の前に取り付けられた。


――――――――


オープン前日。
手伝ってくれた皆を呼んで前夜祭をした。


12のカウンター席が一杯になるはずだったが、マスターは入院中で来れなかった。
そして、一番居て欲しかったアキの席も空いていた。


明日の開店を前に沢山のカクテルを作った。


「お前、頑張ったな!
手捌きもうまくなっし味も良い。
店の雰囲気もモダンだし…若い女性客が沢山来るぞ!!」


上機嫌の先輩が珍しく僕を誉めた。


「先輩のお陰です!
有難うございます。」


正直な気持ちだった。


アキと別れて2ヶ月
そして『cross×』は
オープンした。


僕は26歳になっていた。


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