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エリート妻色情飼育
第7章 第二部 企み 第六章 社長室
「ほう・・・」
悟は珍しく驚きを表情に見せて声を出した。
「美人やろ・・・?」
嬉しそうに息子の顔を覗き込んでいる。
確かにそうだ、と思った。
長く艶やかな髪はナチュラルにウェーブがかかっている。
澄んだ眼差しは、何ものにも汚されていない天使の表情を連想させる。
大きな瞳は見ている者全てに希望を与えるかの如く、愛らしい輝きを秘めていた。
美しいというには余りにも平凡すぎる表現ではあったが悟の頭には、まずその言葉しか浮かんでこないのであった。
「そうですね、それで・・・?」
悟の顔は父の期待に反して、何時もの冷静な表情に戻っていた。
「それでて、お前・・・」
息子の口から出る冷たい言葉に一瞬絶句した幸造であったが、直ぐにニヤリと顔を崩した。
「見合いに決まっとるやないか・・・」
そんな事は十分承知している悟は、氷のような表情で言葉を返した。
「僕にはムダですよ、お父さん・・・」
丁寧な口調の中にも強い意思を感じさせる。
幸造は大きくため息をつくと、力なく声を出した。
「そやな、そう言うと思ぉたわ・・・」
父親の寂しそうな顔に悟は労わるように言った。
「そんなに言うのなら、
オヤジが貰えばいいじゃないか・・・」
「あ、あほぉっ・・・」
息子の冗談に顔を真赤にして怒った幸造であったが、直ぐに遠くを見るような眼差しで声を出した。
「女房は、もうコリゴリや・・・」
父親の言葉が悟の心にしみた。
そして悟の脳裏に妖しい女の表情と、切なく細い声が蘇るのだった。
悟は珍しく驚きを表情に見せて声を出した。
「美人やろ・・・?」
嬉しそうに息子の顔を覗き込んでいる。
確かにそうだ、と思った。
長く艶やかな髪はナチュラルにウェーブがかかっている。
澄んだ眼差しは、何ものにも汚されていない天使の表情を連想させる。
大きな瞳は見ている者全てに希望を与えるかの如く、愛らしい輝きを秘めていた。
美しいというには余りにも平凡すぎる表現ではあったが悟の頭には、まずその言葉しか浮かんでこないのであった。
「そうですね、それで・・・?」
悟の顔は父の期待に反して、何時もの冷静な表情に戻っていた。
「それでて、お前・・・」
息子の口から出る冷たい言葉に一瞬絶句した幸造であったが、直ぐにニヤリと顔を崩した。
「見合いに決まっとるやないか・・・」
そんな事は十分承知している悟は、氷のような表情で言葉を返した。
「僕にはムダですよ、お父さん・・・」
丁寧な口調の中にも強い意思を感じさせる。
幸造は大きくため息をつくと、力なく声を出した。
「そやな、そう言うと思ぉたわ・・・」
父親の寂しそうな顔に悟は労わるように言った。
「そんなに言うのなら、
オヤジが貰えばいいじゃないか・・・」
「あ、あほぉっ・・・」
息子の冗談に顔を真赤にして怒った幸造であったが、直ぐに遠くを見るような眼差しで声を出した。
「女房は、もうコリゴリや・・・」
父親の言葉が悟の心にしみた。
そして悟の脳裏に妖しい女の表情と、切なく細い声が蘇るのだった。