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エリート妻色情飼育
第9章 第八章 見合い
『スマンなぁ・・・。
悟は結婚するつもり無い、言うのや・・・』
『そ、そんな・・・』
心から済まなそうに言う幸造に、佐山は戸惑いの口調で言った。
佐山の卸問屋は今、倒産寸前であった。
幸造からの特別な融資と大口の注文で何とか生き延びてはいるが、こう価格破壊が進んでは利益が極端に減って赤字続きであった。
当然、自分達の時代遅れの商法を反省すべきなのに、ヌクヌクと過してきた放漫な経営体質を改善する能力がなかった。
この縁談を成功させる事によって秋元グループと姻戚関係を持ち、会社を立て直そう等と甘い考えを抱いていたのである。
それだけに一人娘の春香には絶大の自信があったのだ。
容姿は言うに及ばず、名門女子大を卒業したばかりの春香には幼い頃から厳しく躾をしてきた。
昨今にはびこる安物の令嬢とは訳が違うのである。
習い事もピアノから日本舞踊まで、あらゆる芸事をこなした完璧な乙女であった。
しかも未だ処女である。
少なくとも父の佐山はそう信じていた。
春香の方も勉強や習い事が好きな性格で、特に男と交際している雰囲気もなかった。
親バカと言われればそれまでであるが事実、親思いの春香に悲しい気持ちにさせられた事はなかったのである。
悟は結婚するつもり無い、言うのや・・・』
『そ、そんな・・・』
心から済まなそうに言う幸造に、佐山は戸惑いの口調で言った。
佐山の卸問屋は今、倒産寸前であった。
幸造からの特別な融資と大口の注文で何とか生き延びてはいるが、こう価格破壊が進んでは利益が極端に減って赤字続きであった。
当然、自分達の時代遅れの商法を反省すべきなのに、ヌクヌクと過してきた放漫な経営体質を改善する能力がなかった。
この縁談を成功させる事によって秋元グループと姻戚関係を持ち、会社を立て直そう等と甘い考えを抱いていたのである。
それだけに一人娘の春香には絶大の自信があったのだ。
容姿は言うに及ばず、名門女子大を卒業したばかりの春香には幼い頃から厳しく躾をしてきた。
昨今にはびこる安物の令嬢とは訳が違うのである。
習い事もピアノから日本舞踊まで、あらゆる芸事をこなした完璧な乙女であった。
しかも未だ処女である。
少なくとも父の佐山はそう信じていた。
春香の方も勉強や習い事が好きな性格で、特に男と交際している雰囲気もなかった。
親バカと言われればそれまでであるが事実、親思いの春香に悲しい気持ちにさせられた事はなかったのである。