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エリート妻色情飼育
第11章 第十章 新入社員
春香入社1年目(秘書室)
20●2年4月5日 AM 10:00
※※※※※※※※※※※※
「そんなに緊張しなくてもいいのよ・・・」
甘い香りが春香の心をくすぐる。
裕子の優しい口調に、真新しい秘書の制服に身を包んだ春香は頬を緩ませた。
一人娘が秋元グループ総帥である幸造の直属の秘書になる事に、父の佐山は一も二も無く賛成したのだった。
井上との縁談は成功し、二人は結婚を前提とした付合いを始めたのだが、自分の会社への追加融資を焦る佐山にはじれったくなる程であった。
直ぐにでも結婚をさせ、幸造との関係を深めたかったのだが流石にそれは出来なかった。
だが、娘の春香が幸造の秘書になる事によって、もしも井上との縁談が破棄したとしても何かが期待できると思った。
あわよくば、次期社長である悟に見初められるかもしれないのだ。
したたかな父の思惑を知ってか知らずか、春香は期待と不安を胸に入社したのである。
名門女子大を優秀な成績で卒業したとはいえ、今をときめく秋元グループ総帥である幸造の直属の秘書など果して自分に勤まるのか、物凄くプレッシャーを感じていたのだ。
「いいか・・・
決して私の顔を潰すまねだけはしないでくれよ
春香・・・」
父のクドイ程の言葉が春香に降り注ぐ。
いくら箱入り娘とはいえ、父の会社の窮状は知っていたので春香は以前よりも一層、自分の態度に気を付ける心構えであった。
しかしそんな思いも杞憂であった。
幸造も裕子も優しく丁寧に仕事を教えてくれ、専務である悟でさえも時々社長室に覗きに来ては、冷たい印象からは想像もつかない程の温かな笑顔を投げかけてくれるのだった。
20●2年4月5日 AM 10:00
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「そんなに緊張しなくてもいいのよ・・・」
甘い香りが春香の心をくすぐる。
裕子の優しい口調に、真新しい秘書の制服に身を包んだ春香は頬を緩ませた。
一人娘が秋元グループ総帥である幸造の直属の秘書になる事に、父の佐山は一も二も無く賛成したのだった。
井上との縁談は成功し、二人は結婚を前提とした付合いを始めたのだが、自分の会社への追加融資を焦る佐山にはじれったくなる程であった。
直ぐにでも結婚をさせ、幸造との関係を深めたかったのだが流石にそれは出来なかった。
だが、娘の春香が幸造の秘書になる事によって、もしも井上との縁談が破棄したとしても何かが期待できると思った。
あわよくば、次期社長である悟に見初められるかもしれないのだ。
したたかな父の思惑を知ってか知らずか、春香は期待と不安を胸に入社したのである。
名門女子大を優秀な成績で卒業したとはいえ、今をときめく秋元グループ総帥である幸造の直属の秘書など果して自分に勤まるのか、物凄くプレッシャーを感じていたのだ。
「いいか・・・
決して私の顔を潰すまねだけはしないでくれよ
春香・・・」
父のクドイ程の言葉が春香に降り注ぐ。
いくら箱入り娘とはいえ、父の会社の窮状は知っていたので春香は以前よりも一層、自分の態度に気を付ける心構えであった。
しかしそんな思いも杞憂であった。
幸造も裕子も優しく丁寧に仕事を教えてくれ、専務である悟でさえも時々社長室に覗きに来ては、冷たい印象からは想像もつかない程の温かな笑顔を投げかけてくれるのだった。