この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
エリート妻色情飼育
第15章 第十四章 恋
雑踏の流れが一斉に交差点を飛出していく。
色とりどりの服を着た人々が見える。
それらを眺めるのが何故か新鮮に思えて、春香は嬉しそうにため息をついた。
春香は幸せであった。
井上との恋も順調に育っている。
「待ったかい・・・?」
「ううん・・・」
息を切らせて走り寄る甘いマスクの男に、はにかむようにして答える女を道ゆく人が振りかえっていく。
ドラマに出てくるような美男美女であった。
とりわけ春香の美貌は街の雑踏の中でも際立っていたので、井上はこうして肩を並べて歩くだけでも幸せであった。
井上は理系出身という事もあり、女性とは余り縁がなかった。
殆ど経験も無く、尊敬する悟にタマに連れられる風俗の店ぐらいしか知らなかった。
それも春香と出会ってからは一度も行っていない。
付き合いの悪い奴と専務にからかわれようと、春香に対する強い想いがあったのだ。
春香も幸造が予想した通り、恋愛経験が殆ど無かった。
元々内気な性格は母親譲りで、厳しく躾られたせいもあるが無理にする恋愛よりは勉強や稽古の方が性に合っていた。
しかし初めて会った時から、井上の朴訥で優しい人柄に惹かれていた春香は週末に重ねるデートを心から楽しんでいた。
映画を観て食事をするという今時の若者にしては固過ぎる位であったが、かえって二人にとっては新鮮に感じて嬉しかった。
色とりどりの服を着た人々が見える。
それらを眺めるのが何故か新鮮に思えて、春香は嬉しそうにため息をついた。
春香は幸せであった。
井上との恋も順調に育っている。
「待ったかい・・・?」
「ううん・・・」
息を切らせて走り寄る甘いマスクの男に、はにかむようにして答える女を道ゆく人が振りかえっていく。
ドラマに出てくるような美男美女であった。
とりわけ春香の美貌は街の雑踏の中でも際立っていたので、井上はこうして肩を並べて歩くだけでも幸せであった。
井上は理系出身という事もあり、女性とは余り縁がなかった。
殆ど経験も無く、尊敬する悟にタマに連れられる風俗の店ぐらいしか知らなかった。
それも春香と出会ってからは一度も行っていない。
付き合いの悪い奴と専務にからかわれようと、春香に対する強い想いがあったのだ。
春香も幸造が予想した通り、恋愛経験が殆ど無かった。
元々内気な性格は母親譲りで、厳しく躾られたせいもあるが無理にする恋愛よりは勉強や稽古の方が性に合っていた。
しかし初めて会った時から、井上の朴訥で優しい人柄に惹かれていた春香は週末に重ねるデートを心から楽しんでいた。
映画を観て食事をするという今時の若者にしては固過ぎる位であったが、かえって二人にとっては新鮮に感じて嬉しかった。