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エリート妻色情飼育
第163章 第九章 懺悔
「い、井上・・・」
言葉を詰まらせる悟の姿が見えた。

(せ、専務・・・)
麻痺している思考は前の肩書で呼んでいる。

強烈な快感と、あまりの衝撃に言葉が出ない。
克己は裕子の情夫である悟を見つめたまま、動くことが出来なかった。

そして。
悟の後ろで大きく目を見開いている妻の姿を見つけた。

(は、春香・・・)
その名を声に出すことも出来ない克己だった。

※※※※※※※※※※※※※※※

春香結婚三ヶ月目「社長室」 
20●2年12月20日 AM 12:00


ジッと俯いたまま克己は歯を食いしばっている。

股間のペニスは萎えてしまい、ザーメンの残りを絨毯に垂らしていた。

裕子が幼児をあやすように下着を履かせ、ズボンを上げてベルトを締めてやっている。

その間、悟は腕を組んだまま仁王立ちの姿で見つめていた。
表情は凍り付いたように冷静のまま、鋭い視線を飛ばしている。

悟の後ろで春香は無言で立ち尽くしていた。
その両目からは涙が溢れている。

あらかじめ打合せされていたこととはいえ、実際に目の前で夫の浮気のシーンを見たショックに自然と泣けてしまったのだ。

それほど克己を愛していると、春香は不思議な歓びを感じていた。
だが夫を騙している後ろめたさと、罪悪感に打ちのめされている姿に胸が切なく締め付けられてもいる。

井上の目からも涙がこぼれ、裕子が履かせてくれているズボンに染みを作っていた。
肩が小刻みに震えている。
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