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エリート妻色情飼育
第28章 第二十五章 犠牲
「おネェさま・・・」

切ない声を絞り出している。
裕子を守りたい。

(愛して・・います・・・)
想いが充満する。

裕子のためならどうなっても良いとさえ、思える春香であった。

しかし皮肉にも、その愛する人を生贄にした地獄の饗宴が今まさに始まろうとしていた。

「そんなにゆうんなら、しゃあないな・・・」
上着に手をかけ、幸造も自分の衣服を脱ぎ始めていく。

裕子の甘い香りをかき消すかのような、ムッとした匂いが漂ってくる。
均整の取れた美しい裕子とは対象的な醜く、太った老人の裸体が現れる。

(い・・やぁ・・・)

浅黒い弛んだ腹から下着が下ろされた時、思わず春香は顔をそむけた。

そこに赤黒く反り返ったペニスが見えたからだ。
胸の鼓動を感じる。

明らかに動揺していた。
本気で裕子を犯そうとしている。

これから起こる事を想像するのさえ恐ろしく思えた。
閉じた目蓋の裏には残像が鮮烈に焼きついている。

なんという、おぞましさだろう。

(いやっ・・・)
振り払おうと首を振った。

「くっ、うぅっ・・・」

しかし裕子の押し殺した声が聞こえると、春香は顔を向けざるを得なかった。
そして、どうしても視界に入ってしまう。

「あぁ・・・」
かすれた声が口から漏れる。

いつの間に二人のそばまで近づいていたのか、まさに目の前にそれがそそり立っていた。

(す、すご・・い・・・)

小さく喉が動いた。
座り込んでいる春香の目線が釘付けになってしまう。

初めてだった。
婚約者である井上のでさえ、はっきりと見た事は無い。

老人とは思えない程の逞しいそれは、深い彫りを作ったカリ首を光らせ太く反りかえっていた。
カーッと熱いものが込上げてくる。

(い、い・・や・・・)
見てはいけない。

だが、想いに反して得体の知れない感情が春香を誘導する。視線を上に辿っていくと、老人は邪悪な笑みを浮かべながら裕子の身体をまさぐっていた。
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