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ラブカルチャースクール+α
第25章 LOVE Lesson2 B
大きな両手が顔を挟み、ワタリの鋭い眼光とともに顔が近付いてくる。

大きな壁が落ちてくるみたいな錯覚に陥りギュッと目を閉じ、口を固く結んだ。

つ、潰されるぅぅぅ〜!!

心の中では、ムンクの叫びの如く絶叫していると――――

チュッ!

唇に何かが軽く触れた。

「ひっ!?」

普段だったら、その感触が何だか直ぐ分かるのに、今日の私は判断力が少し崩壊しかかっていて、ただ動揺してしまう。

驚いて身体が萎縮したけど、ワタリ板にプレスされているせいか、それすらも良く分からない。

私がパニックに陥っている間に……

チュッ!  チュッ!

また唇の上で、何かが跳ねた。

数回繰り返されている内に、意識が唇に集中して、ようやく事態を把握する。

分かった――――ワタリの唇の感触だ!
啄ばまれている!!

……く、食われるぅぅぅ!!

歴とした『キス』なのに、どうしてもピンクな気分よりもグレーモードに向かってしまう。

緊張で心臓がバクバクしながら、頭の中は猛禽類に啄ばまれている小動物気分になりそうだった。

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