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“男と女”の小噺集
第1章

第20話 『死ぬ前に』
女から振られた男が今まさに橋の欄干から飛び降りようとしていた。
「もう俺なんかお前に必要ないんだろ? 死んでやる! 一生後悔させてやる!」
「待って!」
「なんだ、止めても無駄だぞ」
「いいえ、止めないわ、ただ、私が受け取り人のこの生命保険にサインしてからにして」
「……」
でも男は考えがあってサインした。
「ふんっ、一年以内に自殺したら保険金は降りないんだ、残念だったな、じゃあな、化けて出てやるからな」
「待って!」
「今度はなんだ」
「今、背中を押す人、探してくるから」
完
女から振られた男が今まさに橋の欄干から飛び降りようとしていた。
「もう俺なんかお前に必要ないんだろ? 死んでやる! 一生後悔させてやる!」
「待って!」
「なんだ、止めても無駄だぞ」
「いいえ、止めないわ、ただ、私が受け取り人のこの生命保険にサインしてからにして」
「……」
でも男は考えがあってサインした。
「ふんっ、一年以内に自殺したら保険金は降りないんだ、残念だったな、じゃあな、化けて出てやるからな」
「待って!」
「今度はなんだ」
「今、背中を押す人、探してくるから」
完

