この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
“男と女”の小噺集
第1章

第2話 『久しぶりの……』
「出そう?」
妻が俺に訊いた。
「いや、まだだな」
しばらくしてまた妻がきいた。
「また今日もダメなの?」
「お! 今日はなんか、いけそうな気配」
「え、ほんと?」
妻が目を輝かせた。
「あ、来そうだ!」
「え! ほんと!」
「あ、来る!」
「ああ、来て!」
「あ、来るぞ! 来るぞ!」
「ああ、お願い来て!」
「あ、来い!」
「来て! お願いあなた! いっぱい出して!」
「あああ、来た~!」
「あああ、あなた~!」
「出た~!」
「ああ、あなた、こんなにいっぱい出るなんて!」
こんなに興奮したのは久しぶりだった。
二人で抱き合い喜んだ。
そのときだった。
「うるさい! パチンコぐらい静かにできねえのか!」
隣の客の男に怒鳴られた。
完
「出そう?」
妻が俺に訊いた。
「いや、まだだな」
しばらくしてまた妻がきいた。
「また今日もダメなの?」
「お! 今日はなんか、いけそうな気配」
「え、ほんと?」
妻が目を輝かせた。
「あ、来そうだ!」
「え! ほんと!」
「あ、来る!」
「ああ、来て!」
「あ、来るぞ! 来るぞ!」
「ああ、お願い来て!」
「あ、来い!」
「来て! お願いあなた! いっぱい出して!」
「あああ、来た~!」
「あああ、あなた~!」
「出た~!」
「ああ、あなた、こんなにいっぱい出るなんて!」
こんなに興奮したのは久しぶりだった。
二人で抱き合い喜んだ。
そのときだった。
「うるさい! パチンコぐらい静かにできねえのか!」
隣の客の男に怒鳴られた。
完

