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愛しのバニー~Bad Romance~
第3章 うさぎ 2

───もうこの人とはこれでお別れなのだ

そう思うとうさぎは、
自分のすべてを喜田にさらけ出してしまいたくなった。


これまでたくさんの時間を喜田と二人で過ごして、
彼が優しい男だと言うのはよくわかっていた。

そしてなにより、
うさぎはこの喜田が醸し出すゆったりとした穏やかな空気が好きだった。

喜田の前ですべてをさらけ出し、
受け止めて欲しいと願った瞬間が何度もあった。

二人で過ごす最後のこの時間に、
思い切っていままで誰にも言えなかった出来事を話してしまおう。
うさぎは心に決めて大きく息を吸い込んだ。



うさぎは、中学二年生だった。

二学期から転校することになっていたクラスの友人が、
夏休みにお泊り会形式のお別れ会を企画し、
三人の仲間とともに彼女の家をおとずれた。

夜は友人の母が作ったそうめんを食べ、
デザートにアイスクリームを食べながら遅くまでゲームをして騒いだ。

友人の部屋は小さく、
四人が同時に眠れるスペースがなかったから、
リビングに布団を並べて眠った。

あれは一体何時ごろのことだろう。
暗く静まり返ったリビングには仲間の寝息が響いていた。

うさぎはトイレに立った。

部屋に戻ると、
寝相の悪い友人たちは入り乱れるように布団の上を大移動し、
うさぎが寝ていたはずの場所が占領されてしまっていた。

どうやって眠ろう。
立ち尽くしていると、
友人の父親が隣のダイニングにやってきた。

どうしたの?
冷蔵庫から水を取り出して飲みながら父親は言った。

「トイレに行った隙に寝場所が無くなっちゃいました」

「ならばこっちを使えばいい」

父親は言ってうさぎの手を引いて
玄関に近い部屋のドアを開けた。

四畳半くらいの部屋に、
押し入れ収納ケースが並び、
隙間を埋めるように布団が一枚敷かれていた。

今思えば、
父親は何かの事情で
母親と寝室を別にして納戸で寝起きしていたのだ。

抱きしめるようにして押し倒され、組み敷かれた。

みんなが起きちゃうから、騒いじゃダメだよ

父親はそう言ってうさぎのTシャツの上から
乳首を探りあててくすぐるように触れた。

どう?くすぐったいかな

耳に口を密着させて囁く。

うさぎは股間がむずむずするのを感じたが、
恐怖と不思議な温かさと、
そこから先に起こることへの好奇心から
体が動かない。
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