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ココロのアナ
第11章 過去



「その話をする前に俺から話がある」

旭は立ち上がり寝室に行った。
紙をもって戻ると俺に渡す。


「俺4月からそこの会社に行く」


ドクン…

《捨てられる》
またあの言葉が頭に浮かぶ…。



「俺次期社長」


ドクン…

《旭は次期社長》
俺知っていたのか…


「4月からはその勉強の為に
会社を退職しなきゃならない」


ドクン…

《可哀想》
捨てられるからか…?



「ねぇ…何で泣くんだよ」


知らないうちに涙をながしていた。
俺が忘れてたのはこれだ…
旭に惹かれ好きだって事…。

思い出せた…



そして俺は渚に…


「っ…ァ…ヤッ…」



チッと舌打ちをする旭。

「思い出したのかよ…」


「な、なぎさ…が…
俺…捨てられる…って…
だから…俺…」

こべりついたシミ
血の付いたシーツ
ベットに繋がる鎖


フラッシュバックされる。


「それ以上言うなもう過去の事だ」


震える俺の手を引き
旭の寝室に連れ込まれる
ドサッと押し倒され


「修は俺が飼ってるんだその事を忘れるな
修が望むなら忘れさせてやるよ」


言葉とは反対に
旭の手は優しく俺に触れた…








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