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ココロのアナ
第9章 強行手段



「修、おかえり」


「な、渚…何でうちに…」


「昔付き合ってた頃にもらった
コレで勝手に入っちゃった
安心して、物色はしてないからさ」


「いや…違うだろ…
前にあんな事しといてよく顔出せたな」



立ち上がり服を払いながら
部屋に入る…
もう呆れて怒る気もしない…



「修…
もう一回考えてよ…」


「無理な話だな」


コートと背広を脱ぎソファに座り
煙草を咥える…
そんな俺をジッとみつめ



「まだあいつと関係持ってるの?」


「渚…お前に関係ないだろ
大体2年以上前に終わったのに
今更何故俺にこだわる…」


「だから…前も言っただろ
修を忘れるなんてできないんだよ…」




そんな悲しそうな顔するなよ…
悪者みたいで心が痛むだろ…
それに旭に言われてる
渚にだけは注意しろって…


旭の言う事を聞くわけぢゃないが
渚は前の事もあり信用できない。

どんなに頑張ったって…
前みたいには戻れない…
それは渚だって分かっているだろ…




「ぢゃぁ…
もう一度俺のそばにいれるように
体に刻み込まなきゃね
こんな手使いたくなかったけど…」



渚はブツブツと何か言っているが
その声は聞こえなかった。



後ろからスッと手が伸びたと思ったら
布が口と鼻を覆い
次の瞬間には意識を手放していた。




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