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天狐あやかし秘譚
第102章 一気呵成(いっきかせい)
☆☆☆
そこからの戦闘は圧倒的だった。佐那が地面を蹴ったかと思うと、その姿が霞のように消え、一瞬後には獣が背後に吹き飛んでいた。
ま・・・全く見えない!!
その動きを目で追うことは不可能だった。それほどの速度で彼女は動いている。どうやらダリが神槍や術を駆使して戦うスタイルであるのに対して、佐那姫は格闘技で戦うのを旨としているらしい。
吹き飛んだ獣を追うように、更に大地を蹴りつける。そのひと蹴りによる跳躍によって、あっという間に己が吹き飛ばした獣までの距離を詰めていく。そのまま、流れるように左右の拳による乱打を繰り出していく。
「だだだだだだだだだっ!!!!」
獣はおそらく自分が今、何をされているかすらわからないのではないだろうか?佐那姫の無茶苦茶な乱打が獣の顔、肩、胸、腹に次々とヒットする。その拳が当たるたびに大地が震え、大気が悲鳴を上げた。一撃一撃が甚大な威力をもっていることが離れてみている私にさえひしひしと伝わってくる。獣は、その早さと打撃の重さに全く手も足も出ない様子だった。
「はっ!」
最後に一声、気勢を発すると、華麗な回し蹴りを繰り出していく。佐那のしなやかで鋭いその蹴りはヤツの顔にクリーンヒットし、獣が左手に勢いよくすっ飛んでいく。
「がはぁっ!!」
口から黒っぽい血しぶきのようなものを吹き出しながら、地面をゴロゴロと転がっていく。
その獣の様子を油断なく見つめながら、空手家のような構えを取り、ふうううっと息をつく佐那。あれだけの攻撃を繰り出したにも関わらず、その息はひとつも乱れていなかった。
こ・・・こんなに強いの!?
ダリも強いが、その強さとはまた違う迫力がある。
「な・・・なんだ・・・お前・・・さっきの・・・さっきの狐かぁ!!」
獣が大きな口を開いて佐那に向ける。その様子を見て、私は背筋にざわりと嫌な予感が立ち昇るのを感じた。
いけない!あれは!!
さっき私たちがくらった、あの体の動きを縛り付ける不気味な咆哮を上げる気だ!
「佐那!」
気をつけて、と声をかけようとしたが、それよりも先に、佐那の目にギンと力がこもる。
「しゃらくさいっ!!」
ダン!と大地を右足で踏みしめると、獣が雄叫びを上げるより早く、地面から放たれた衝撃波がそいつの身体を弾き飛ばした。
そこからの戦闘は圧倒的だった。佐那が地面を蹴ったかと思うと、その姿が霞のように消え、一瞬後には獣が背後に吹き飛んでいた。
ま・・・全く見えない!!
その動きを目で追うことは不可能だった。それほどの速度で彼女は動いている。どうやらダリが神槍や術を駆使して戦うスタイルであるのに対して、佐那姫は格闘技で戦うのを旨としているらしい。
吹き飛んだ獣を追うように、更に大地を蹴りつける。そのひと蹴りによる跳躍によって、あっという間に己が吹き飛ばした獣までの距離を詰めていく。そのまま、流れるように左右の拳による乱打を繰り出していく。
「だだだだだだだだだっ!!!!」
獣はおそらく自分が今、何をされているかすらわからないのではないだろうか?佐那姫の無茶苦茶な乱打が獣の顔、肩、胸、腹に次々とヒットする。その拳が当たるたびに大地が震え、大気が悲鳴を上げた。一撃一撃が甚大な威力をもっていることが離れてみている私にさえひしひしと伝わってくる。獣は、その早さと打撃の重さに全く手も足も出ない様子だった。
「はっ!」
最後に一声、気勢を発すると、華麗な回し蹴りを繰り出していく。佐那のしなやかで鋭いその蹴りはヤツの顔にクリーンヒットし、獣が左手に勢いよくすっ飛んでいく。
「がはぁっ!!」
口から黒っぽい血しぶきのようなものを吹き出しながら、地面をゴロゴロと転がっていく。
その獣の様子を油断なく見つめながら、空手家のような構えを取り、ふうううっと息をつく佐那。あれだけの攻撃を繰り出したにも関わらず、その息はひとつも乱れていなかった。
こ・・・こんなに強いの!?
ダリも強いが、その強さとはまた違う迫力がある。
「な・・・なんだ・・・お前・・・さっきの・・・さっきの狐かぁ!!」
獣が大きな口を開いて佐那に向ける。その様子を見て、私は背筋にざわりと嫌な予感が立ち昇るのを感じた。
いけない!あれは!!
さっき私たちがくらった、あの体の動きを縛り付ける不気味な咆哮を上げる気だ!
「佐那!」
気をつけて、と声をかけようとしたが、それよりも先に、佐那の目にギンと力がこもる。
「しゃらくさいっ!!」
ダン!と大地を右足で踏みしめると、獣が雄叫びを上げるより早く、地面から放たれた衝撃波がそいつの身体を弾き飛ばした。

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