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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第17章 最後のタイムリープ
涼は智樹の隣から覗き込んで、指示を送り続ける。

「いいね。じゃあ、ちょっとカメラに唇を向けてみて?」

涼の指示に従い、心結は目を少し伏せ、ほんのりと頬を染め、緊張しながらも、キス顔をカメラに向けて見せた。


「いいね~?今、心結ちゃんは誰とキスしてたのかな?」

クスクスと笑いながら、冗談っぽく話す涼の言葉に、頬を染める心結。

「な……内緒です……」

そんな恥じらいを見せながらも、明らかに涼から褒められることで気持ちが高揚し、撮られることに自信を持ち始めていた。

カメラの前では、その高揚感が一種の魔法のように作用する。

普段なら恥ずかしくてできないポーズも、『撮られる自分』を意識することで次第に大胆になっていく。

これが……カメラの魔術ってやつなんだよな……

これまでに何度も経験してきた……

ただ……

智樹のこの世界線の記憶が危険信号を送っており、胸に重苦しい感覚が広がる。

心結が笑顔を浮かべているのに、なぜかその笑顔が涼の言葉に操られているように見えて仕方がない。

「心結ちゃん、本当に可愛いね。これまでに撮れた写真を見てごらん?」

パソコンに写し出された写真を見た心結は、満面の笑みを浮かべて感動していた。

「す、すごい……こんな写真、自分じゃ絶対撮れないですよ~」

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