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やっと、逢えた
第6章 吸血鬼

「先生のお話は、判りました」
彼女は俺を真っ直ぐ見つめて、キッパリとした表情で言った。
「私も…お会いしたあの雨の日から、
ずっと気になっていました。
でも、再会出来るなんてことはないと思ってました。
だから…。
運命ってやつを確かめてみたいです」
「えっ?」
「それで、死んじゃっても構いません。
だって、ヒトはいつかは死んじゃうし、
もしかしたら、私が本当の意味で誰かのお役に立てるなら、
幸いなことだと思います。
家族も居なくて、
誰かと接することもなくただ生きてるだけだったから」
そういうと、彼女は俺の隣に座って、
俺の手にそっと自分の手を重ねた。
「気絶はしない感じですけど、
心地良く眠たくなる気配はしてます。
まずは、手を握るところから、始めてみても良いですか?」
俺は恐る恐る彼女の指を絡めるようにすると、
彼女はそっと俺に寄りかかるように身体を預ける。
心臓の鼓動が強く、速く波打つのを感じる。
血管という血管に、血液が流れていく。
手のひら越しに、彼女から何かが流れ込んでくる。
と同時に、俺からも何かが彼女へと流れ込むような感じがした。
彼女は俺を真っ直ぐ見つめて、キッパリとした表情で言った。
「私も…お会いしたあの雨の日から、
ずっと気になっていました。
でも、再会出来るなんてことはないと思ってました。
だから…。
運命ってやつを確かめてみたいです」
「えっ?」
「それで、死んじゃっても構いません。
だって、ヒトはいつかは死んじゃうし、
もしかしたら、私が本当の意味で誰かのお役に立てるなら、
幸いなことだと思います。
家族も居なくて、
誰かと接することもなくただ生きてるだけだったから」
そういうと、彼女は俺の隣に座って、
俺の手にそっと自分の手を重ねた。
「気絶はしない感じですけど、
心地良く眠たくなる気配はしてます。
まずは、手を握るところから、始めてみても良いですか?」
俺は恐る恐る彼女の指を絡めるようにすると、
彼女はそっと俺に寄りかかるように身体を預ける。
心臓の鼓動が強く、速く波打つのを感じる。
血管という血管に、血液が流れていく。
手のひら越しに、彼女から何かが流れ込んでくる。
と同時に、俺からも何かが彼女へと流れ込むような感じがした。

