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女旅芸人衆の淫ら旅
第1章 第一章 医は妊術なり
「良案、モウ君ニハ、教エル事ハ何モナイヨ」
片言の日本語で、オランダ人医師のアダム・スイフトが杉田良案を褒め称える。
褒められた良案はアダムこそ素晴らしい医師だと感銘した。
医学をこの鎖国状態の日本に教えようと、単身でオランダから日本にやって来て、通訳無しで一年足らずでほぼ日本語をマスターしてしまったのだから。
「ドクタースイフト、私などまだまだ先生の足元にも及びません」
「謙遜シナクテイイデス
良案ハ、コレカラジャパンノ医療ヲ背負ワネバナリマセン」
「いえ、まだまだ私には先生が必要です
どうか、もっと先生に師事をさせてください」
「ジャパンハ、コレカラ国ヲ開キ、西洋医学ヲ受ケイレナクテハイケマセン
良案ハ、ソレヲオシ進メナサイ」
「先生、そんな永遠の別れのセリフを口にしないでください」
押し問答を続けていると、奥の間の襖が開いて
看護婦としてドクタースイフトに寄り添う中村瞭(なかむらりょう)が顔を出して「良案先生、あまり無理をおっしゃらないで…スイフト先生は日本だけでなく世界に目を向けておられるのです」と良案をたしなめた。

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