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夜に咲く名前のない恋人達
第7章 モニターに映るルカと姫
モニターの先にいる全裸のルカと姫を見つめるぷりん。

ショックが大きすぎて、心が強制的に現実を受け止めることを拒んでいるのか。

それとも、あまりに非現実的な光景に、まるでドラマのワンシーンを見ているように錯覚してしまうのか。

ぷりんの意識は、少しずつ現実感を失っていく。

「信じられないって顔ね……フフッ。これが現実よ……」

麗香が冷たく呟くが、ぷりんは反応する事なく、ぼんやりとモニターを見つめたまま。

ルカくんが姫先輩とキスなんて……

ヤダ……

頭の中でそう叫んでいるのに、声にならない。

目を閉じてしまえばいいのに、まるで金縛りにあったように、モニターを見つめてしまう。

ぷりんの視界が涙で滲み、呼吸が苦しい。

「……もう、見なくていい」

優しい声と共に、ぷりんは包み込まれるように抱き締められて、視界が遮られた。

「ひ……響……くん……?」

呆然と呟くと、響は何も言わず、自分の着ていたジャケットを、ぷりんの頭を包み込むように覆った。

「これで、もう見えないだろ……?」

「うん……」

ぷりんは響の胸に顔を埋めたまま、小さく頷いた。


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