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微熱に疼く慕情
第11章 【普遍的な真理】

好き……大好き……愛してる………
同じように同じタイミングで同じ分だけ
皆に与えたい
私を求めてくる目がそれぞれ違うけど
私の想いはひとつなんだよ
忘れないで欲しい
私たちが愛し合えた事
目には見えないものたちばかりだけどね
本気だったよ、いつも
触れていたいよ、ずっと
それは叶わない事なのかな………
旅行に行きたい、と言われればスケジュール合わせるよ
会いたい、と言われれば夜中だって会いに行く
付き合いたい、結婚したい…は叶えてあげれないけど
精一杯、応えてはあげる
それだけじゃダメなの?
全部欲しくなっちゃう?
あげれるものはあげてるよ
例え両手が塞がっていたとしても、
他の術を使って満たしてあげる
だから、悲しい顔しないで…?
本気にさせちゃう私が悪い…?
ごめんね、
自覚はしてるけど、直すつもりはないの
怒っちゃった…?
そんなんじゃ納得出来ないって…?
私を何としてでも独占したいんだね
その想いはそれぞれの心に秘めておいて欲しかったんだけどなぁ……
本当、重なる時は重なるんだね
落としていた電源をつけた瞬間、鳴りやまない通知音にびっくりしちゃう
立て続けに予約が入るキャバ嬢みたい
そんな慌てないで
身体はひとつなんだよ
同じ日に重なる予定の嵐
絶句…とはこの事か
大智、先輩、明島さん、樹くん、旺志郎くんも……
皆同じ日を指している
無理だよ…こんなの、動けれるわけない
だから全部断る
それぞれに最もな、詮索されにくい理由で信じ込ませる案はいくらでもあるの
少しだけリード出来てるって思ってました?
社内で会ったら顔に出さないよう気をつけてねって
忠告してたはずなのに
視線が私を追っている
だから自覚してもらう為にその視線すら利用するんだよ

