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続・疼く…
第8章 第3幕 ジェラシー
葵は、主の苦悩を静かに見ていた。


主には、麻以がいない今、特定の奴隷はいなかった。

しかし、数人の仲間から預かっているS男とM女など合計で4組ほどいた。

それぞれを見極め、S男として、M女として育てるのである。

男は後に主の右腕になり、独り立ちしていく。女は主の正式な奴隷になる。

大抵は、主は自分で女を育てるが、不得意分野は、時として、あえて他の仲間に任せることがある。まあ、きわめて稀なケースである。

この中には、主に憧れ、自ら門を叩いた男3名と女2名がいる。


葵も、かつて、門を叩いた男である。


もうひとり…真紀。


……………………………


『旦那様、麻以さんとはどうなさろうと?』


『葵、麻以を迎え入れたい。だが、自信がないのだ、麻以をただただ苦しめ、いたぶる主になってしまうのではないかと…全く情けないざまだな…』


『私が旦那様の右腕として、これから麻以さんの調教に参加させてはいただけないでしょうか、お手伝い致します。』


『情けないが、頼むな、葵。』



葵は、主が、麻以を特別な女性として感じていることに気づいていた。

今までにない、主の、麻以を失ってからの落胆も動揺も見てきた。


サディストでありながらも、いや、だからこそ、気持ちは繊細なものを抱え悩む。実はそんな主も少なからずいるのだ。

マゾより、愛は深いのかもしれない…




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