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第2章 答え合わせ

　一瞬だけ見えた濡れた前髪の色気を思い返しつつ、ぼたぼたと湯が垂れて落ちるタイルを見ながら脚を開く。何をされるのか期待してもう半分固くなってしまってる。
　腰に手が置かれ、上半身は解放されたけど身を起こす勇気は出ない。
　ホースを取る音がして、首筋から辿るように腰に向かって飛沫がかけられる。
「ぅ……あ」
　その緩慢な焦らしに声が漏れ出てしまう。
　羞恥心に熱くなって、壁に左手を突いて右手で口を押さえた。
　今、全部見られてんだよな。
「びくびく……はしたない体」
　言葉とは裏腹に優しすぎる動きで腰を撫でられ、腹がびくつく。
　開いた足を褒めるように腿を撫でおろしてから、シャワーと共に秘部に指が割り入ってきた。洗うためとはわかっていても、早く突き刺してほしくて身をよじる。
　ずり、と中指の腹で擦られて、がくんと腰が抜けた。
　無様に膝をついて四つん這いで、はーっ、はーっと息を吐く。
　やばい。
　やばい、やばい。
　こんな雑魚だった、オレ？
　シャワーが止まる。
　湯を張るスイッチを押す音の後に、ボディーソープを手に垂らした芦馬が隣にしゃがむ。合わせてくれている目線に答える余裕もなく俯いていると、ぬるりと手のひらが同じ場所をなぞった。
「あぅあっ」
　指先は膨らんだ玉裏を嘲るように弄り、立てとばかりに泡立っていない方の手で腕を引っ張り上げられた。壁に縋らないと立つのもままならない。
「あのさあ……」
　呆れた罵りの前兆のような呟きに、冷たいものが首筋に下りる。
　嫌がられた？
　終わりにされる？
　けれど指先は止まらない。
「どんだけ溜まってたの、遥望(はるみ)は」
　囁きに浸る間もなく左耳に舌が差し込まれて、消えそうな悲鳴が絞り出る。頬を鷲掴みにされて抵抗も出来ずに下品な声を漏らす。
　じゅぷり、と脳を揺らす水音、穴の周りをカリカリと掻く指。
　破裂しそうな心音に、目を閉じれば一層全身がよがり狂う。
「ご、ごめん……なさ、ッ」
「最初からだったよな」
　もうひくついて止まらないソコを、押しては離す意地悪な動き。
「ずっと俺の顔見て、ホテル行きたいですって強請って」
「あ……う、そ」
「上になる気だった？　こんな緩くしといて？」
　待ちわびた指の侵入に、跳ねながら叫んでしまった。
「ああっ、や、っ」
　中指を全部飲み込んで、もう次の快楽を求めてる。