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第1章 ３２歳　専業主婦

義叔父の手指の蠢きが止まらない。

息を殺し、身体の震えを懸命に堪えて込み上げてきた絶頂をやり過ごしたつもりではいた。
それでも密着して背後から上半身と下半身を抱えるように愛撫を加えていた義叔父には、私に起こった異変はありありと伝わってしまったはずと肝を潰していた。

そうではなかったのだ。
義叔父は気づいていない。
静かに興奮を高めながらなおいっそう巧みな指戯を続けている。
安堵などする間もなかった。
一度達してひどく過敏になってしまった肉体はとうに我慢の限界を超えてしまっている。

両の手指の滑りよう。
自身でまざまざ知覚できる肌感。
乳房はすっかり快楽の脂汗に濡れ、秘裂からこぼれる潤みは尻肉のすぼまりに溜まりきれず内腿へ溢れ出していることを知った。

いっそのこと激しく喘ぎたい。
手近なシーツなり枕なりを強く掴んで身体を力ませたい。
義叔父がそれでも続けてくれるという確信が持てれば本当にそうしたかった。
しかし迂闊な反応を示して彼が怖気づいてしまったなら、全ては唐突に終わってしまうかもしれない。

部屋の暗闇がすべて私の甘い吐息で満たされてしまっている気がした。
口の中だけでなく、もはや喉奥までもが乾ききっている。

あっという間に次の波の予感が込み上げる。
もう、無理かもしれない。どうしよう。
葛藤のいとまもなく波が近づいてくる。
いっそ力任せに胸を鷲掴みにしたり、溝肉に指先をめり込ませてくれればいいのに。
そうすればまだ受け流せる気がするのに。
すっかり呼吸を荒げているくせに、そんな義叔父の手指だけは、興奮も感じさせず淡々と優しく私の秘部を這い回っている。

不意に。
完全に密着していた体勢だった義叔父がそっと身を離し、そのまま背後でどこかへ立って行った。

振り返って確かめたくなるがそれを見られてしまったらこれまでの辛抱が水の泡だ。
身動きもままならないまま次の動作をすっかり心細い想いで待つしかない。

やがて、義叔父が戻ってきた気配を察し言いようのない安堵を覚える。
彼は何やら柔らかいものを私の腰からお尻にかけてあてがい、そっと私の身体に手をかけてそれに私のお尻を乗せるような形で仰向けにさせようとした。
動揺したが力を込めるわけにもいかず、恥ずかしがって抵抗するのもおかしい。
私はされるがままに仰向けにされ、そして両脚を大きく開かされた。