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レッスンの仕方が間違っている!
第8章 3次審査まであと3日
「で?今は何のドラマ出てんの?」
「あぁ~コレ?」

 すっかり読み込まれたであろう台本を頭の高さまで上げて聞き返す奏太。

 ところで今の状況は、大広間のソファーに今度は2人も腰掛けて向き合っている構図。
 湊は狭そうに奏太を端に押したり小突いたりしている。
 それもそのはず。
 功が向かいの2人掛けソファーの真ん中にくつろいでいるから。
 奏太は兄と正面から向き合うのに固執していた。
 特に今日という今日は。

 つばき……誰なんだ!!
 兄貴の新しいオンナか!?
 前のオンナは最悪だった。
 それに気づかない兄貴には真面目に心配したんだ!!!!
 今度のオンナがその類のカスだったら……
 コロスッ!

 というように向かいの弟の腸は煮えくり返っていた。

「そうそう、ソレ。随分と役に入ってたな。鳥肌立つくらい凄かった。」
「え~何言ってんだよ功兄~!えーと、月9だよ。まぁ主役のライバルだから前回のドラマよりは出番あるかな?だから流石に、やる気は今までの比じゃ無いね。」
「お前どーすんだ?」
「何が??」
「進路。」
「でも此処エスカレータじゃん。そして『此処』は、特別寮。」

 最後に弟が、特別寮に在ることに重点を置いて話したのはわかる。
 これは公でも取り立たされていることで、『桜小路学園特別寮生』は大手企業への内定がほぼ決まっている。
 そして大手企業とは……『S★P』こと、『STAR★PRODUCTION』のこと。
 詳細は後に明かされていくことになるので、今はこのくらいにしておこう。

「そうじゃなくて。モデル本業にすんのか、役者本業にすんのかって話な?」
「それって、今決めなきゃダメ?」
「は?奏太、お前それわかって言ってんのか??場合によっちゃお前……」

 テーブルを挟んでピリピリとした空気が流れ出す。

「ストップ!ストップーーー!!」

 お決まりの湊さん。

「なぁなぁ、兄さん?コイツもさ~今イロイロ悩む時期なんすよ。っだからあんま追い詰めないよーにして貰えませんかね……」

 湊はこういう兄弟のストッパー的役割をもう6年はやっている。
 おかげで功も、あまり態度には出さないが、かなり感謝している。
 それ故、此処に来る時に必ず土産を持参するのも欠かさない。
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