この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
レッスンの仕方が間違っている!
第9章 3次審査まであと2日
「あぁ……駄目だっ!」

 苛々しながら声を上げる。
 色素の薄い短髪を、がしがしやりながら丸めた紙を投げる。
 更にシャープペンシルの芯を、ボキボキやりながら書類を汚す。
 デスクの上は書きかけの譜面と真っ白い紙。
 明らかに白の占拠状態。
 つまり進んで無い。

「あぁ!!……駄目だってーっ!!!!」

 今度は自分の行為に声を上げる。
 この忙しい時に、自分で汚した譜面を自分で消す無駄な作業をする。
 本社13階、作曲家、村上 楓は行き詰まっていた。
 モデル、高木 涼子のために書かれた歌詞。
 作詞家、鈴木 昴が書いたモノだ。

「何でなんだ……スランプ。」

 村上は、丸めた紙屑で溢れキャパシティを、はるかに上回ったゴミ箱を見つつ眉を顰めた。

 あれからだ……昴とあの日功が帰ってからまた飲んで、あんまり酔ってるからちょっとからかわれただけだと……
 悪ノリしたのは確かだとして。
 まさか。
 私に限って。
 あんなことになるなんて。
 そもそも私はドの付くSじゃなかったのか??
 それが、あんな……!!
 私はMじゃない。
 昴……
 あれから2人の時は名前で呼び合うけれど。
 いいのかこれで……?
 SEXの時はMとか!
 恥ずかしすぎる。

「はぁ……」

 くだらない。
 仕事、仕事。
 プライベートを持ち込むんじゃない。
 プロだろう?
 今はプロジェクトで本社も忙しいんだ。
 早く書き上げて、他を手伝わなくては。

 彼にとっては一大事。
 頑張れ作曲家、村上 楓。
/142ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ