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レッスンの仕方が間違っている!
第9章 3次審査まであと2日
「こーでいいか?」
「うん。」
「じゃぁこれ運ぶぞ?」
「あ、待ってて。」
「あ?いーのか??持ってかなくて。」
「んー、後で。」
「それよかさー、平気なの?お前。」

 部屋大量にあった箱の最後の一つを残して、龍は拓海に問いかけた。
 3階のStarprojectスタッフ用作業室のある階。
 因みに、他にも2階を作業室として所有している。

「何が?」
「はぁーっ。」

 溜息をついて龍が拓海に近付いて来る。

「な、何だよ!」

 身構えて後ろに後ずさる拓海。
 どんどん距離が縮まる。

「え?な……ぁッ」

 壁に背中が当たった。
 行き止まり。

「ぇ!?ん……!」

 ひんやりとした手が左手首を捉え、冷たさにめを瞑る。

「離してよ。」

 顔をを背けて腕を振り切ろうとして、激痛が走る。

「痛ッ!」
「お前さっき箱落とした時捻挫しただろ?」
「あ……」

 腕は捉えられたまま。

「誤魔化せると思ったか?」
「だって、」
「ったく、何年付き合ってると思ってんだよ。」
「約20年強。」

 そこは素直に答えるのが拓海らしい。

「だろ?まぁ同じでも、六斗は気付いてなかったかも知んねーけど。」
「ごめん。」
「カメラマンなんだろ?てめぇの手くらいてめぇで始末しろ。」
「わかってる。」
「ほら行くぞ?」
「何処に!?」
「医務室に決まってんだろ?」

 当たり前みたいに龍は答えた。
 そこで拓海は龍が見れなくなった。

「いや、だって今……」

 てめぇの手は自分で始末しろって……

 そこは飲み込んで拓海は、右腕を引かれるのに身を委ねた。

 こういうのも悪くない。
 カメラ持って来ればよかった……
 今いい顔してた。

 エレベーターを待ちながら拓海はそんな風に思った。
 功の時もそうだったが、やはり職業病は抜けないらしい。
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