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レッスンの仕方が間違っている!
第4章 3次審査まであと7日
 無防備すぎる……悪魔か? 
 椿、お前は悪魔なのか??

 額に手をあて、超人気アイドル『KOU』こと香川 功は苦悩していた。
 先程のポットケーキ事件のときの貴方も十分悪魔でしたよ?
 それはともかく……対照的に、穏やかな寝息が隣の部屋から聞こえてくる。
 功の視線の先は半開きになったドアから除く寝室。
 皺が伸ばされ、整えられた清潔なセミダブルのベッド。
 そこには、苦悩の元凶。
 ダンス馬鹿青年喜多 椿が横たわる。
 功はやや離れた位置?
 にしては遠すぎるか?
 という微妙な位置から見守り?
 生殺しで?
 片膝をつき敢えてソファーとテーブルの間に腰をおろしている。
 テーブルの上のデジタル時計は既に12時を廻っていた。

「飯でも作るか……」

 リビングに繋がるキッチンの方へ重い足どりで移動する。

「やっぱな。」 

 声のトーンが更に落ちる。

「パタンッ」
「最近帰ってなかったからな。使いきってあったから大惨事は免れたか……けど見事に何も無いな。」

 今椿を置いていくとやばいよな?
 かと言って飯の材料が……無いものは無い。
 まぁ、寝てるだろ。
 こうも3時間近く起きないと。

「はぁ~。買いにいくか。」

 デジタル時計の横に、溜まったチラシと何日分かの新聞紙。
 先程ポストにギッチリ詰め込まれていたものだ。
 中からチラシだけを抜き取り、本日の特売商品に目を通す。
 超人気アイドルの意外な一面。
 彼は節約に少々煩い。
 少々、というのは彼の尺度からだ。
 一般で照らし合わせると、極度の?
 に変換される程だ。
 まぁ、一般の家庭を知らない彼に知る由は無いが。
 ましてや招く友人も。

「はぁ……」

 ん?
 俺今まで誰も家にあげたことない気が……
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