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レッスンの仕方が間違っている!
第4章 3次審査まであと7日
「やっぱチャリで行けばよかったか?もう遅いか。」

 両手に沢山エコバックをさげて通りを歩く。
 周りからの視線が痛い。
 身長187センチ。
 キャップの中から肩まで垂れる銀髪。
 極めつけは紫のピアス。
 いろんな意味で近寄りがたい。
 更にその容姿で両手にエ・コ・バ・ッ・ク……!?
 スーパーのビニール袋ならまだわからないでもない。
 やはり目立っていた。
 スーパーは彼のマンションからそう離れていない。
 意外にあのマンションは立地条件が良い。
 駅も近く、家賃もそこそこ。
 通りを曲がれば、すぐ大通り。
 曲がってすぐに目に入るのが例のスーパーだ。

「結局鍋にしたとか、俺料理出来ないヤツみたいだぜ??」

 首にかけペンダントのようにぶら下がる鍵を前屈みになり自力でくわえ、鍵穴に突っ込む。

「ん……」

 夏の外気の影響で汗が首筋から滑らかな曲線を描く鎖骨へと滴り落ちる。
 態勢がどことなくエロい気がしてしまうのは可笑しなことで無い。
 実のところ彼は、一部のファンにライバル会社トレジャーの『yu-』とデキていると言われたことがある。
 売り上げが2人の独占状態になり、更にはライバル会社ともなれば、それを鍵にファンの可笑しな妄想が広がった為だ。
 裏に出回る『yu-』との『薄い本(合成・絶大な人気を誇る)』は、色気ならぬエロ気を放つらしい。

「ガチャッ」
「おっと……」

 両手が塞がった状態の功は肘をドアノブにかけ、慎重に引いた。
 片足を開く隙間に差し込み角度を広げる。

「……っと、危なッ!!」

 危うく死守してきた右手の卵が入るバッグをドアにぶつけるところだった。

「セーフ……はぁ~。」

 溜め息とともに一旦、玄関で荷物をおろし靴を脱ぐ。

「アイツ、まだ寝てるよな??静かだし。まぁ、いーか……」

 荷物を2回に分けキッチンにあるテーブルの上に乗せ終える。
 次々と材料を残し、慣れた手つきで冷蔵庫に収納していく。
 頭上の棚から大きな鍋を出すと右側のコンロの上に置く。
 空いた方に小さなフライパンを出し、本日特売の豚バラを胡麻油で炒め始める。
 忽ち胡麻油の芳ばしい香りがリビングの方にまで広がる。

「下味はこんなもんでいーか。」

 フライパンを火から離しシリコン製マットの上に乗せた。
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