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レッスンの仕方が間違っている!
第5章 3次審査まであと6日
「優ーっ!」
「蘭。」
ビルの影から手を振る小柄な青年。
格好は至ってシンプル。
七分丈の白いYシャツに褐色のカーゴ。
呼び掛けられた長身の青年はアッシュピンクのVネックにタイトなジーンズ姿。
胸元にシルバーネックレスが光る。
「今日の収録は新宿駅周辺の食べ歩きだよな?」
「そうだよ。……何でそんなやる気に満ちてるの、蘭?」
「そ、そーか?いつもと変わんないぞー」
「蘭、昨日の子に触発されたんでしょ?」
「!!」
「僕に蘭のことでわからないことは無いよ。」
恥ずかしそうに睨む蘭。
先程青年と言ったが、彼、いや彼女は、『水城 蘭』。
何故男装なのかはまた後程。
『S★P』の大手ライバル会社『トレジャー』の男性アイドルユニット『неνеп』の1人。
変わって、今KOUに匹敵する勢力として注目を集める『神崎 優』。
彼は、彼女が事務所に所属した1年前からユニットを組んでいる。
それまでは『yu-』単体としてソロ活動をしてきた。
「蘭~あの子の秘密、知りたい?」
小首をかしげて、人の悪そうな笑みで優が問いかけてくる。
身長差も比例して迫力は絶大。
鷲鼻で、ややハーフを匂わせる均整のとれた顔に、髪は色素の薄いクリーム色。
その容姿でそんな態度をとられると、何かの洋画の悪役に、危ない取引を持ちかけられた様な状況を思わせる。
何でそんな態度……っ
腹の中で絶対笑ってるぅーーー!
このエセ・スマイルは!!
も~っ本当ムカつくなぁ!!
「で……?秘密って何だよ??」
怒気がある口調でいい放つが、それと裏腹に赤面と、緩む口端。
「可愛い、蘭。」
「ポンッ」
「な、な!!何勝手に頭触って!」
「そんなんじゃ、バレちゃうよ?」
「んっ……」
耳元で囁かれ反射で肩に力が入る。
「わ……かってるし。」
「んー頑張ってね。」
「ボソッ……悪魔!」
「何か言った??」
優の指がうなじを這って首筋を撫でる。
「ぁ、ちょっと……だめだっ……っ」
「早朝だから誰も居ないし、見てないよ?」
「ば、かぁ。さっき、バレるとか言ったくせにぃ。」
そのまま首筋に優の顔が埋まる。
「ぁ、はッゅ、う……ン」
早朝のビルの影、2人の吐息だけが聞こえた。
「蘭。」
ビルの影から手を振る小柄な青年。
格好は至ってシンプル。
七分丈の白いYシャツに褐色のカーゴ。
呼び掛けられた長身の青年はアッシュピンクのVネックにタイトなジーンズ姿。
胸元にシルバーネックレスが光る。
「今日の収録は新宿駅周辺の食べ歩きだよな?」
「そうだよ。……何でそんなやる気に満ちてるの、蘭?」
「そ、そーか?いつもと変わんないぞー」
「蘭、昨日の子に触発されたんでしょ?」
「!!」
「僕に蘭のことでわからないことは無いよ。」
恥ずかしそうに睨む蘭。
先程青年と言ったが、彼、いや彼女は、『水城 蘭』。
何故男装なのかはまた後程。
『S★P』の大手ライバル会社『トレジャー』の男性アイドルユニット『неνеп』の1人。
変わって、今KOUに匹敵する勢力として注目を集める『神崎 優』。
彼は、彼女が事務所に所属した1年前からユニットを組んでいる。
それまでは『yu-』単体としてソロ活動をしてきた。
「蘭~あの子の秘密、知りたい?」
小首をかしげて、人の悪そうな笑みで優が問いかけてくる。
身長差も比例して迫力は絶大。
鷲鼻で、ややハーフを匂わせる均整のとれた顔に、髪は色素の薄いクリーム色。
その容姿でそんな態度をとられると、何かの洋画の悪役に、危ない取引を持ちかけられた様な状況を思わせる。
何でそんな態度……っ
腹の中で絶対笑ってるぅーーー!
このエセ・スマイルは!!
も~っ本当ムカつくなぁ!!
「で……?秘密って何だよ??」
怒気がある口調でいい放つが、それと裏腹に赤面と、緩む口端。
「可愛い、蘭。」
「ポンッ」
「な、な!!何勝手に頭触って!」
「そんなんじゃ、バレちゃうよ?」
「んっ……」
耳元で囁かれ反射で肩に力が入る。
「わ……かってるし。」
「んー頑張ってね。」
「ボソッ……悪魔!」
「何か言った??」
優の指がうなじを這って首筋を撫でる。
「ぁ、ちょっと……だめだっ……っ」
「早朝だから誰も居ないし、見てないよ?」
「ば、かぁ。さっき、バレるとか言ったくせにぃ。」
そのまま首筋に優の顔が埋まる。
「ぁ、はッゅ、う……ン」
早朝のビルの影、2人の吐息だけが聞こえた。