この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
レッスンの仕方が間違っている!
第5章 3次審査まであと6日
「ここでウィチウェイ。そのままAメロの振りに戻って、裏取りで後退してっ!ジャンプ。」

 椿はランニングコースからやや離れたいつもの場所、と称される公園に来ていた。
 遊具では、小学生くらいの子供が遊ぶ。

「こっからサビで聴かせるんだよね~。」

 溜め息混じりにベンチに腰を落として瞼を閉じる。
 首筋に額から出た汗が伝い、Tシャツにじわじわ染み込んでゆく。

「お兄ちゃん!」
「え?」 

 横から声をかけられ、間抜けな声が出てしまった。
 見ると隣に小学生くらいの白いキャップの少年が座っていた。

「ダンスやってるの?」
「そうだよ。見てたの??」
「うん!楽しそうだったから。」
「そっかぁ。君もやる?」
「え!?」

 目を丸くして自分を見てくる姿が可愛い。
 弟とか、いいなぁ。

「やってみない?今日は忙しいけど、来週とかになればゆっくり教えるよっ!」
「ほんと!?やったーっ!!」
「大体週2はここに来るから・・・・・・」
「連絡先教えればいーんじゃない?」

 成る程、今の小学生は手が早いんだな。

「あぁ、そっか。うん。」
「貸して!」

 少年は椿のスマホを慣れた手つきで操る。

「はい!」
「ありがと。」

 にこっと椿は少年に笑いかける。

「お兄ちゃんいくつ?」
「二十歳だよ。君は?」
「一馬でいいよ。13。小学生じゃぁないよ??」
「ごめん、小学生かと思ってた。僕は椿って言うんだ。」
「女の子みたい。」
「ぇ!?名前が?」
「違う、全部。」
「……」

 顔を仄かに桃色に染めて一馬は目を逸らした。
 それを全く気にしないのが椿。
 だから話を続ける。

「名前なら言われたことあるなぁ。でも全部ってっ、あはは……初めて言われた。」
「彼女とか居ないの?」
「ナイナイ。」
「彼氏は?」
「!!」
「居るんだ。」
「それこそナイナイ!!」
「じゃぁ何で黙ったの?」

 一馬は無邪気な顔を椿に向けてくる。
/142ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ