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レッスンの仕方が間違っている!
第7章 3次審査まであと4日
 うわぁ……今日も沢山歌ってる人居る。
 誰が良いのかな?
 迷惑を承知で頼むからお礼は弾むし、承諾して欲しい。
 あの人とか……聞いてくれそう。
 や、でも偏見か。

 その時……

「お前1人?」

 よし!勇気を出さなく・・

「そこのお前だよ!」
「え?僕……!?」

 振り返るとそこには覚えのない男が居た。

「これからカラオケ付き合って欲しいんだけど?来ない??」
「で、でも!初対面で!?というか何で、僕ッ!?」

 狼狽しつつ椿は同年代の男を見た。
 顔は整っていて左だけにシルバーの小さなピアスがついた耳朶。
 髪は黒が似合い、全体的にモデルでも通る容姿を兼ね備えていた。

 最近会う人は何だか皆かっこいい気がする。
 何なんだろう。
 僕が浮くよ……ちょっと滅入るんだけど。

 向こうは椿の気も知らず話し掛けてくる。

「で?行くでしょ??」
「でも歌下手なんで。実はそれ関連で今、レッスンつけてくれそうな人を探しに来たとこで。オーディションまで時間が無いというか……その、」
「なら話は早いな。つけてやるよ、レッスン。オレ一応ボイトレ行ってるし。基礎くらいなら。」
「本当に!?」

 よかった……何とか成りそう。
 最近トラブルばっかだったけど。
 今日は珍しくラッキーかもしれない。

 油断してたんだ……
 だって焦ってたし。
 それに……知らなかったんだ。
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