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レッスンの仕方が間違っている!
第7章 3次審査まであと4日
 う、上手い……ていうか、エロい??
 何か耳が変!!
 そわそわするし。
 これが世に言うイケボか。
 やっぱりこのくらいインパクトなきゃダメなのか!?
 ダンスだけじゃ。

「ねえ、おい?聞こえてる?」
「ふぇ!?」

 耳許で声をかけられ思わず変な声をあげてしまう。

 何今の!?
 声が鼓膜にダイレクトに響く感じ……背中がぞくぞくする。
 歌ってる時も凄かったけど。
 今のは別格だった。
 あんな声で囁かれたら動けなくなりそう。

「な何ッ?」

 恥ずかしくてカルピスを手にとり口に含んで誤魔化す。
 誤魔化す。
 ……誤魔化せて無いだろう。
 相手が怪訝そうな目を向けてくるからだ。

「いや、これがイケボなんだな~としみじみ感動してただけ……つまりボーッとしてただけだよ!!気にしないで。」

 椿は更に、自分が言った言葉が恥ずかしくて目を逸らす。

「そう。じゃ、同じの入れるから歌ってみて。」

 案外素っ気なく返し、うた本のディスプレイに目を落とす男。
 椿は気に障ったかと心配になったが、それどころじゃないと思い直した。
 マイクを受け取って、曲が始まるのを待った。

 緊張する……ダンスと大違いだ。
 初対面の人相手だから?

 何故か前奏が長く感じられ、椿は緊張する自分に気付き、益々緊張した。

 何度も聴いてる筈なのに。
 全然違う。
 楽しむ……か。
 本当は難しいんだな。

 椿はふと、ダンスをしている時の自分を思った。
 ダンスで楽しむことを当たり前にする自分。
 今の自分……。

 厳しい世界なんだな。
 この業界は。
 僕は……

 どこかで功が呼んでいる気がした。

 これも気のせいか。

 椿は微かに笑って、字幕の映る画面を見た。
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