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レッスンの仕方が間違っている!
第7章 3次審査まであと4日
 さてどーするか……?
 このまま椿と居たら、俺もアイツみたいに襲っちまうかもしれない。
 しかも今の椿の心境を考えるとそれは絶対的な致命傷になる。
 顔も会わせてもらえなくなる。
 の前に罪悪感で俺が会えないか。

「ひとまずこのままじゃコイツ風邪ひくよな。」

 椿の身体と服は、大量の汗と司の白濁で湿っていた。

 風呂入れるか?
 いやいや!寝てるし。
 身体拭くのもなあ……
 そこは俺の問題で。

 堂々巡り。

「先に入ってから考えるか。」

 功は先に入ることにしてベッドに椿を置いて、バスルームに向かった。
 椿は未だぐっすり眠っている。

「ザアァァァーーーーー」

 どーっすっかな~……
 明日は奏太んとこ行く予定だったしな。
 一足先に行くか。
 守衛さんに怒られっか?
 一応ファンらしーから目ぇ瞑ってくれるのか??
 椿には、飯作って手紙添えときゃいーか。

 別に功が椿に対して冷たいわけじゃない。
 功なりに考えての選択だった。

 今の椿になんて言やいいかわかんねぇ。
 無責任にただ大丈夫、なんて言うもんじゃない。
 そんな簡単な問題じゃない。
 一人にしてやるのも大事なんだ。
 俺椿に会って、間も無くて。
 間柄も何も無くて。
 ましてやアイドルなんて肩書き付きで、距離を感じられていても可笑しくない。
 アイツのことだから気ぃ遣われてたのかもしんねぇし。

 今回の件は俺絡みであんなんになった。。
 審査を抜け出して、ストリートに乱入して。
 でもだから椿に会えて。
 だからファイナリストにひがまれて巻き込まれて。
 ちゃんとしろよ俺。
 馬鹿。
 情けないな……

「くそッ!!」

 功は曇った鏡に頭を垂れた。
 鈍い痛みが頭に響く。

「ザアァアァァ……」

 バスルームには、流れたままのシャワー音だけが虚しく響いていた。
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