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第3章 その手の先にある熱

恒星の指が、静かに私の頬をなぞる。

その触れ方ひとつで、心の奥が熱くなるなんて――そんなの、知らなかった。

「……本当に、止まらなくなるよ？」

その声に、私の胸が跳ねた。

けれどもう、拒む理由を探すほうが難しい。

唇が触れ、熱が重なる。

初めは確かめるように、そして、次第に求め合うように。

恒星の手が、ゆっくりと私の背中を撫でていく。

指先が触れるたび、体の奥がじんわりと溶けていく気がする。

服の隙間から入り込む体温、耳元で囁かれる吐息。

どれもが私の理性を削り取っていく。

「もっと……触れてもいい？」

問いかけられるたび、私は静かにうなずくしかできなかった。
もう、彼の熱に包まれたいと思ってしまっている自分がいる。